金属3Dプリント製の真空グリッパーツール

金属3Dプリント製の真空グリッパーツール軽量かつ耐久性の高いデザインへの刷新

このアプリケーションコンセプトは、UltiMakerのアプリケーションエンジニアによって設計され、金属FFF技術が既存のプロセスを改善できる多様な方法の一例を示しています。
UltiMakerのチームは、さまざまな業界のパートナーと協働してきた経験を活かし、UltiMakerプリンターによる金属プリントの特有の利点を活かせる有用な活用例を特定しました。

課題

エンド・オブ・アーム・ツーリング(EOAT)は、ロボット技術において極めて重要な要素です。これは、部品やコンポーネントと直接接触する装置を指し、通常はロボットアームの先端に取り付けられます。
輸送ツールは、生産ライン上で製品を移動させる工程に直接関わるアプリケーションです。この真空グリッパー付きのエンド・オブ・アーム輸送ツールは、真空吸着カップを用いて製品をさまざまな工程間でピック&プレース(掴んで移動)するために使用されます。

解決策

このコンセプト部品は、サポート材を必要とせず簡単にプリントできるよう設計されており、プリント時間を短縮しています。
もともとは樹脂系素材で造形されていましたが、金属プリントに対応するため、インレットアームが下向きになるように再設計されました。さらに、脱脂・焼結工程での変形を防ぐため、補強用リブも追加されています。
また、ナショナルパイプスレッド(NPT)を設け、焼結後の最終部品にタップ加工を施すことで、市販の汎用パーツを直接ねじ込み、工場内ですぐに実運用できるようになっています。

Collapsible content

結果

プリント時間

7時間31分

重量

219g

コスト

32.50ドル

部品の再設計と最適化により、このEOATはUltiMakerプリンターでステンレス鋼製でも簡単にプリントできるうえ、より高い耐久性を実現しました。従来の金属加工技術で製作する場合と比べて、はるかに低コストです。

金属3Dプリントの可能性を解き放とう