金属3Dプリント製カッターツール

内部流路で冷却性能を向上

このアプリケーションコンセプトは、AMFORiのSteve Cox氏によって設計され、金属FFF技術が既存の製造プロセスを改善できる多くの方法のうちの一例を示しています。Steve氏は、さまざまな業界のパートナーと協働してきた経験をもとに、UltiMakerプリンターによる金属3Dプリントの特長を最大限に活かせる有用なユースケースを特定しました。

課題

金属の切削加工に使用されるカッターツールは、高い耐久性と耐熱性が求められます。しかし、カスタムツールヘッドは高価であり、1つの部品を加工するために複数種類のツールヘッドが必要になることも少なくありません。
・解決策
このフェイスミルカッターヘッドは、金属FFFプリンティングでしか実現できない要件を満たすアプリケーションの代表例です。このヘッドは耐久性と耐熱性に優れたステンレススチール製であり、さらに内部には冷却用の流体チャンネルが設計されています。これにより、加工中も効率的に熱を逃がすことができます。
また、プリント後にも加工が可能で、中央の穴を任意のボアサイズに合わせて切削できるため、柔軟な取り付けが可能です。さらに、ヘッドを500°Cまで加熱して油焼入れ(オイルクエンチ)することで鋼を硬化させ、実用的なプロトタイプとして使用できます。

結果

プリント時間: 13時間36分
重量: 361 g
コスト: 53.60ドル
3Dプリント製のカッターヘッドを使用すれば、冷却液の流路をカスタマイズしたあらゆる設計バリエーションを自由に製作できます。
これにより、流量・熱伝導・冷却液の吐出速度・切りくず排出性などを最適化することが可能です。その結果、極めて高い柔軟性と適応性を実現できます。

最先端のMFFF(メタルフィラメント溶融製造)技術を導入

このパーツは、金属3Dプリンティングがどのようにして高性能なステンレス鋼試作部品の製造において革新的な成果を実現できるかを示しています。
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